【3月13日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)涼山イ族自治州昭覚県(Zhaojue)の瓦吾小学校にある真新しい芝のグラウンドでは、女の子たちが活発に動き回ってトレーニングに励んでいる。

 標高2700メートルの大涼山の奥深くにある真新しい緑のグラウンドは、中国サッカー協会、電子決済システム「支付宝(アリペイ、Alipay)」を運営する支付宝(中国)網絡技術、女子サッカー中国代表が共同で寄贈した、国内2番目の中国女子サッカーをテーマとしたグラウンド「玫瑰夢想球場」で、2022年12月末に完成した。

 同小学校は一年中、雲や霧がかかることから「雲の小学校」と呼ばれている。曲比史古(チュピシグ)校長が赴任した20年間で児童数が4人から226人に増えた。同校長は15年に同小学校で初めてサッカーチームを結成。18年には女子チームを作った。現在、児童の半数以上がサッカーに取り組み、女子チームの選手は38人となっている。

 同小学校は22年8月、農村の女子サッカーを支援するプロジェクト「追風計画」の対象校に選ばれた。同計画は資金や用具・設備、コーチ育成などを通じて、5年間で僻地の農村にある100校の女子サッカーチームを支援する。

 同校女子サッカーチームは1月に初めて山から出て同自治州西昌市(Xichang)で親善大会に参加、公式戦デビューを果たした。数カ月後には「追風計画」の大会に参加する予定で、さらに大きなグラウンドでプレーすることになる。

 子どもたちにとって、サッカーが外の世界とつながる懸け橋のような存在になりつつある。20年には同校サッカーチームから7人がレアル・マドリード・ファンデーションの涼山サッカープロジェクトに選ばれ、1年間のトレーニングを受けた。同年には別の小学校と県代表チームを結成し、四川省の「匠心杯」大会で優勝した。(c)Xinhua News/AFPBB News