【3月13日 Xinhua News】中国の三峡ダムエリア中心部に位置する重慶市(Chongqing)雲陽県(Yunyang)の風景区の工事現場でこのほど、古生物化石数十点が発見された。専門家による暫定的な鑑定の結果、これらの化石は約1億8千万年前のジュラ紀初期のもので、恐竜と同時代とみられることが分かった。

 同市地質鉱産勘査開発局208地質チームの張鋒(Zhang Feng)副総工程師(アシスタントチーフエンジニア)は「この種の石は、専門的には貝殻石灰岩と呼ばれるもので、二枚貝の化石が密集し、堆積して形成される。私たちが普段食べているホタテガイなどは、全て二枚貝に属している」と説明。石を分析した結果、約1億8千万年前のジュラ紀初期に属するとの見解を示した。当時は雲陽県、さらには重慶市の幅広い地域が巴蜀湖と呼ばれる巨大な湖に覆われており、湖の周囲には深い森があり、恐竜が住んでいた可能性もあるという。

 専門家によると、これらの大量の貝殻は、当時湖で嵐に遭遇し、地上に巻き上げられ、堆積して化石になった可能性が高い。初期研究により、二枚貝の化石は数百キロにわたって四川盆地に広く分布していることが明らかになっている。このような貝殻石灰岩は、古代の歴史をたどり、当時の環境や気候を研究する上で、科学的な研究価値と啓発的意義を持つ。(c)Xinhua News/AFPBB News