【3月10日 AFP】ロシアのドーピング隠蔽(いんぺい)に関与したとして、収賄の共犯などの罪に問われていた国際陸上競技連盟(IAAF、現ワールドアスレティックス<World Athletics、世界陸連>)の元マーケティング顧問のパパ・マッサタ・ディアック(Papa Massata Diack)被告(57)について、フランスの控訴院は9日、禁錮5年の一審判決を支持した。

【図解】ロシアのドーピングの実態、薬物違反隠ぺいの手口

 1999年から2015年までIAAFの会長を務めていた故ラミーヌ(Lamine Diack)氏の息子であるディアック被告は、母国セネガルを離れることを拒んで同国政府も身柄の引き渡しを拒否しており、欠席裁判となった。その一方で、罰金については当初の半分となる50万ユーロ(約7200万円)に減額された。

 ディアック被告は、ロシアのスポンサー契約と引き換えに同国による23件のドーピング違反をもみ消したとされている。2020年の一審では、ディアック親子ら6人が有罪判決を受けた。

 裁判では、一連のドーピングが隠蔽されたことにより、ロシアの選手が2012年ロンドン五輪と2013年の第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)に出場できたと認定された。(c)AFP