■DVによる離婚は認められない

 虐待を受けた女性による離婚の訴えを100件前後成立させた女性弁護士は、「イスラム教でも離婚は認められている」と説明した。だが現在は、国内での弁護士活動は許されていない。

 前政権下では、女性の判事と弁護士が離婚訴訟を扱う特別な家庭裁判所が設立されていたが、タリバン復権後は裁判や量刑などはすべて男性が取り仕切るようになった。

 別の女性弁護士は、タリバン政権下で離婚が認められるのは、夫が薬物依存症の診断を受けるか国を離れた場合のみで、「DVや、夫が同意しないケースでは裁判所は離婚を認めない」と指摘した。

 タリバン高官はAFPに対し、離婚した女性が復縁を強制されているケースについては調査を行うと述べた。

 最高裁の広報担当者は「申し立てがあれば、シャリア(イスラム法)に従って調査する」と主張。前政権下で成立した離婚を認めるかどうかについては「重要で複雑な問題」だとして、イスラム教最高権威機関のダール・アル・イフタ(Dar al-Ifta)による統一見解が待たれるとした。

 縫製で生計を立てているマルワさんと娘たちの心には深い傷が残っている。

 マルワさんは娘たちを見やりながら、「この子たちを結婚させられないのではないかと心配している」と話した。

「娘たちは、『お母さんのひどい結婚生活を見ていたので、夫という言葉が嫌でたまらない』と言うんです」と続けた。(c)AFP/Luana Sarmini-Buonaccorsi, Aysha Safi and Estelle Emonet