【3月8日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の岳王廟で6日、南宋時代の名将、岳飛(がく・ひ)の生誕920周年を記念する儀式が行われた。

 今回の儀式では、初めて「献土」という形式が取り入れられた。献土とは神に土を奉納し、神殿を建てて祈りを捧げる古来の行為をいう。会場では岳氏一族の末裔が、杭州や宜興、武漢、黄梅、合肥、九江、嘉興、湯陰など岳飛とその子孫が足跡を残した土地で採取した土を集めて奉納、祖先への深い哀悼の意と追想を表すとともに、代々受け継がれる岳飛の不滅の精神を土に託して象徴とした。

 杭州の岳王廟は、岳飛をしのび、敬う人々の聖地となっている。南宋時代に起源を持つ「春秋岳王祭」は、岳氏一族の先祖である岳飛と岳雲(がく・うん)をまつる儀式で、伝統的な中国の祭祀(さいし)制度に従って毎年春と秋に岳王廟で行われる。

 800年以上にわたり続く「春秋岳王祭」に関連する祭祀や儀礼は、歴史的な書物や文献に明確な記録が残っており、岳飛文化にまつわる重要な無形文化遺産となっている。(c)Xinhua News/AFPBB News