コロンビア麻薬王のカバ、外国保護区への移送許可申請 州知事
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【3月7日 AFP】南米コロンビアのアンティオキア(Antioquia)州の知事は6日、麻薬王パブロ・エスコバル(Pablo Escobar)が残したカバが繁殖しすぎて管理できなくなっているため、インドやメキシコの保護区への移送許可を国に求めていると明らかにした。
アニバル・ガビリア(Anibal Gaviria)知事はAFPの取材に対し、エスコバルのカバの半数に当たる70頭について、今年上半期には移送許可が下りることを期待していると述べた。許可を得次第空輸手続きをしたいとしている。
エスコバルが1980年代後半に、少数のカバを飼い始めた。93年のエスコバルの死後にカバは放し飼いにされ、川や沼地、湿地があり餌が豊富なマグダレナメディオ(Magdalena Medio)地域に生息するようになった。
カバは近年、住民の暮らしを脅かしている。地元環境当局の記録によると、2021年には住民がカバに襲われる事件が2件発生している。
22年には一部のカバに避妊処置が施されたがうまくいかず、政府はカバが外来種だとして狩猟を許可した。専門家や環境当局は、地元の住民や野生動物が脅かされていることを考えると、必要な対応だとしこの決定を支持している。(c)AFP