【3月5日 Xinhua News】中国科学院武漢植物園の鍾彩虹(Zhong Caihong)研究員のチームが、キウイフルーツの耐寒性の分子機構を解明した。

 同植物園が2月28日に明らかにした。植物は低温ストレス下で活性酸素種(ROS)を大量に発生させ、酸化損傷を起こす。同チームは、「AcePosF21」遺伝子の欠失がキウイフルーツのビタミンC濃度を低下させ、活性酸素種の発生を増やすことを発見した。一方で「AcePosF21」遺伝子は「AceGGP3」遺伝子の発現活性化にも関与しており、「AceGGP3」遺伝子が高発現するとビタミンC合成が促進され、過剰な活性酸素種を除去し、最終的にキウイフルーツの冷害を軽減することも分かった。

 同チームは、人間の健康維持に不可欠な栄養素であるビタミンCが、植物のストレス応答や耐寒性など多くの生理的プロセスに関与しうることを実証した。同チームが明らかにした耐寒性の分子機構は、低温耐性を持つキウイフルーツの育種に遺伝資源と重要な理論的裏付けを提供した。

 関連研究成果はこのほど、植物学の国際学術誌「Plant Physiology」電子版に発表された。(c)Xinhua News/AFPBB News