【3月4日 People’s Daily】最新の人工知能(AI)理論を基盤に、先進的なAIアーキテクチャを採用し、計算力、データ、アルゴリズムサービスを提供するスマート計算センターは、AIとデジタル経済の発展を推進するために重要な役割を果たしている。データによると、現在、中国では30以上の都市がスマート計算センターの建設を進めており、全体的に東部地域が中心で、徐々に中西部地域にも拡大している。スマート計算センターの革新的な発展は、AIおよび関連産業の急速な発展を促進する新たなエンジンとなることが見込まれている。

 計算力のリソースは、デジタル経済発展の重要な基盤だ。デジタル経済の力強い発展に伴い、デジタル新事物、新業態、新モデルが、応用シーンの多様化を促している。計算力の規模の継続的な拡大に伴い、需要も引き続き増加している。中国工業・情報化部(MIIT)が先日発表したデータによると、2022年、全国で使用されているデータセンターのラックの規模は、650万標準ラック(19インチラック)を超えた。また、過去5年、計算力の全体的規模は年平均25%以上の成長率を示している。

 インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)などが発表したデータによると、2022年、中国のスマート計算力の規模は268 EFLOPS(エクサフロップス、1秒間に100京回の浮動小数点演算の処理能力)に達し、汎用計算力を上回った。今後5年、その規模の年平均複合成長率は52.3%に達すると予想されている。

「スマート計算力の規模は持続的かつ高速で成長しており、スマート計算センターは産業需要の変化に適応し、より優れたより新しい計算力供給モデルとなっている。将来的には、スマート計算センターはスマート時代の主要な計算力生産センターおよび供給センターになるだろう」と、中国の国家情報センター情報化・産業発展部の単志広(Shan Zhiguang)主任は語る。

 スマート計算センターは、あらゆる種類の技術革新に支援の提供が可能だ。安全で信頼性が高く再利用可能な技術研究開発環境の構築に計算力インフラを提供し、各分野の科学技術研究にスマート計算力サービスを提供し、研究プロセスを加速することができる。加えて、スマート計算センターは、新しい情報技術の統合応用の拠点であり、その迅速な建設、普及、および大規模応用は、通信サービスネットワーク、ビッグデータ、AIなどの技術の迅速なモデルチェンジを促し、技術革新を促進することになる。

 試算によると、「第14次五か年計画(2021〜2025年)」期間中、スマート計算センターの80%の応用レベルが達成された状況の下、スマート計算センターへの都心の投資が、AI中核産業の成長を約2.9−3.4倍促進でき、スマート計算センターは、AIおよび関連産業の倍速での成長を促し、経済成長の新たなエンジンとなることが見込まれるという。(c)People’s Daily/AFPBB News