【3月3日 People’s Daily】中国吉林省(Jilin)長春市(Changchun)にある浄月潭国立森林公園は、大雪が降って雪化粧である。散歩をしていると木々や凍った湖面などの風景を楽しむことができ、餌を探すリスを見ることもある。

「家族を連れて気晴らしに来るのですが、地下鉄で30分ほどなので便利です」と、散歩中の市民は語る。

 現在、公園を楽しむことはすでに長春市民の生活習慣のひとつになっている。統計によれば、長春市の公園総数は66か所から186か所に増え、公園の総面積は1244ヘクタールから4761ヘクタールまで増加した。

 数十年の計画・建設を経て、浄月潭国立森林公園はアジア最大の人口森林のひとつとなった。敷地面積96.38平方キロメートルの森林公園のうち、水域面積は5.3平方キロメートル、森林カバー率は96%に達する。近年、長春市は都市管理の水準向上に力を入れており、景観の中に自然を積極的に取り入れている。

 現在、長春市は都市文化・公園文化を結びつけることに取り組んでいる。公園の緑化からランドスケープの建設まで、ベンチなどのストリートファーニチャーや植物の配置、地形の造成などを通して、四季折々の特色ある景観を作っているのだ。

 この2年、長春市は全面的に市街地でのポケットパーク建設を展開しており、2022年末までに200か所あまりのポケットパークを作り、公園での散歩を市民生活のなかに定着させた。2021年末までに、長春市の緑地率は37.17%に達し、緑化カバー率は42.17%、住民1人あたりの公園面積は13.13平方メートルに達した。

 朝、市内を流れる伊通河(Yitong River)の水面には薄霧がかかり、木の枝には霧氷が輝き、雪景色と相まって真っ白な景観を作り出している。しかし、少し前まではこのような光景は見られなかった。以前の伊通河は水質・環境・景観・河岸交通や産業の発展など、様々な点で問題を抱えていたのである。

 2016年、長春市は伊通河に対して総合的整備を始めた。治水事業と同時に、沿岸の景観や施設、機能など、様々な視点から再検討を行った。緑化や遊歩道の整備、水に親しむための空間整備などに力を入れたという。

 現在、伊通河の全流域で新しく建設された道路は17本、新たに造られた景観・運動スポットは100か所あまりを数え、緑地も1350ヘクタール増えた。市民は川沿いを散歩したり自転車に乗ったりして、都市の中の自然を楽しむようになった。

 公園のエコロジー機能はもちろん、長春市は公園の公共サービス的機能を最適化する取り組みを続けている。長春市林業・園林局の公園管理所で所長を務める于洋(Yu Yang)さんによれば、近年、長春市ではジョギングなどのためのトレイルや運動場、スマートジムなど、観光客のフィットネス需要を満たし、同時に科学館やギャラリー、本の共同閲覧室など、文化的な雰囲気を造っている。また動植物の保護や科学知識の普及を図るハス祭りや牡丹祭り、ダンスや写真撮影、野外での書道や絵画パフォーマンスなど、市民や観光客が自由に参加できる活動を企画もしている。(c)People’s Daily/AFPBB News