【2月28日 AFP】アルゼンチンサッカー協会(AFA)は27日、昨年のW杯カタール大会(2022 World Cup)で代表チームを優勝に導いたリオネル・スカローニ(Lionel Scaloni)監督と、北中米共催の2026年W杯(2026 World Cup)までの新たな契約を結んだと発表した。

 2018年に指揮官に就任したスカローニ氏は、この日フランス・パリで行われた国際サッカー連盟(FIFA)の年間表彰式「ザ・ベスト・FIFAフットボールアウォーズ(The Best FIFA Football Awards 2022)」に出席する中、契約更新に応じた。スカローニ氏はその後、同会場で2022年の年間最優秀監督賞に選出された。

 44歳のスカローニ氏は、2021年のコパ・アメリカ(2021 Copa America)でアルゼンチン代表を優勝に導いて母国に1993年以来となる主要国際トロフィーをもたらすと、昨年12月にはリオネル・メッシ(Lionel Messi)を擁するチームでアルゼンチンにとって通算3度目のW杯制覇を遂げた。

 アルゼンチンが2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)で決勝トーナメント1回戦敗退となった後、ホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)前監督の後任として当初は暫定指揮官に就いたスカローニ氏だったが、当時は控えめな同氏が指揮を執ることを誰もが歓迎していたわけではなかった。

 元代表監督の故ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏は、スカローニ氏の人柄をたたえつつも、地元紙に対して「彼には交通整理もできない」と厳しい評価を下していた。

 それまで監督経験のなかったスカローニ氏は、協会が後任人事を進める間の2か月ほど指揮を執るだけとみられていたが、そのチームに対するビジョンは、ロシア大会敗退後に代表戦に幻滅していたメッシをはじめとする選手らに好印象を与えた。

 その後、コパアメリカ制覇を含む36戦無敗の記録を持ってW杯に向かうと、初戦のサウジアラビア戦で敗れはしたものの、最終的に国際タイトル2冠を達成した。(c)AFP