【2月28日 Xinhua News】中国の古生物学者が2億5千万年前の植物化石から、この植物が夜に葉を閉じる「就眠運動」を行っていたことを明らかにした。植物の就眠運動の起源解明にとって大きな進展となる。研究成果は16日、国際学術誌「カレントバイオロジー」のオンライン版に掲載された。

 自然界の植物の一部は、動物の「睡眠」に似た現象を示し、葉が昼に開き、夜に閉じたり垂れたりする。学術界で「就眠運動」と呼ばれるこのような周期的運動法則は以前から注目されてきたが、化石の証拠が足りず、その起源と進化は現在までほとんど知られていなかった。

 雲南大学古生物研究院の馮卓(Feng Zhuo)研究員率いるチームは、植物化石から太古の植物が就眠運動を行っていたことを明らかにした。この発見により、植物の就眠運動の起源を2億5千万年前にまでさかのぼらせた。

 研究チームは、雲南省(Yunnan)曲靖市(Qujing)で発掘されたギガントプテリス類植物の化石と大量の現生植物の比較研究を行い、化石の葉に残った穴の構造が、就眠運動を行う現生植物が夜に葉を閉じた際に昆虫にかまれた穴の構造と一致していることを発見した。馮氏らはこれに基づき、葉を閉じた「睡眠中」のギガントプテリス類植物を昆虫がかじったものと推定した。こうした植物化石が現代まで完全な形で残っているのは珍しいとされる。(c)Xinhua News/AFPBB News