【2月27日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)は、中国の研究所から流出したウイルスが原因である可能性が高いとする米エネルギー省の報告を米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が26日、報じた。この問題についてホワイトハウス(White House)は、国内情報機関の意見は依然として分かれているとの見解を示した。

 WSJによれば、新たな情報を精査したとされるエネルギー省の調査報告はアブリル・ヘインズ(Avril Haines)国家情報長官による機密報告書に記されていた。同省は以前、新型コロナが広がった経緯は不明としていた。

 WSJおよびニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、機密報告書を読んだ関係者の言葉として、同省は自らの判断について「信頼性は低い」としていると伝えた。新型コロナとパンデミックの起源をめぐって機関による意見の対立が浮き彫りにされた。

 生物学に関する国立研究所を統括しているエネルギー省と連邦捜査局(FBI)は、新型コロナの起源は中国の研究所での事故による流出説を唱えているが、WSJによれば、米国の情報機関のうち4機関は自然感染説を取り、2機関が判断を保留している。

 米国のジェイク・サリバン(Jake Sullivan)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)はCNNに対し、「今のところ、この問題に関して情報機関全体による明確な答えは出ていない」と強調した。(c)AFP