【2月24日 AFP】ロシアは24日、ウクライナがモルドバ東部の親ロシア派支配地域トランスニストリア(Transnistria)に侵攻する準備を進めていると主張した。

 ウクライナと境界を接するトランスニストリアでは1990年、多数派のロシア系住民が「沿ドニエストル・モルドバ共和国」の分離独立を宣言。91年12月にロシア軍の支援を受けてモルドバ政府軍との紛争になり、92年7月に停戦協定が成立した。以来、ロシア軍が駐留している。

 ロシア国防省は声明で、ウクライナはトランスニストリアからロシア軍の攻撃を受けたことを口実に「沿ドニエストル・モルドバ共和国」に侵攻する準備を進めていると主張。ウクライナ軍が境界に集結していると述べた。

 さらに「ウクライナが計画する偽旗作戦が実行されれば、トランスニストリアに合法的に展開しているロシアの平和維持部隊に対する直接的な脅威となる」 とし、ロシア軍は「適切な方法で対処する」と付け加えた。

 モルドバのマイア・サンドゥ(Maia Sandu)大統領は今月、ロシアが反政府デモ隊を装った工作員を利用してモルドバ現政権の転覆を企んでいると非難したが、ロシア側は否定している。(c)AFP