【2月22日 AFP】週4日労働制(週休3日制)は、大半の従業員と企業にとって週5日労働制(週休2日制)より生産性が高いとする英国の実証実験の最終報告が22日に公表された。

 実験は、非営利団体(NPO)「4デー・ウイーク・グローバル(4 Day Week Global)」がシンクタンク「オートノミー(Autonomy)」、英ケンブリッジ大学(Cambridge University)と米ボストン・カレッジ(Boston College)と共同で実施。

 世界最大級とされる実証実験には、英国内の60以上の企業が昨年6月から半年間参加し、3000人近い従業員に週5日労働制と同額の給与が支払われた。

 労働時間を減らした結果、生産性は低下せず、収益は実験期間中に平均で1.4%、平年同期と比べても平均35%増加していた。

 さらに雇用が増加し、欠勤は減少。離職者も急減していた。

 参加企業の90%以上は週4日労働制を継続する、もしくは今後導入すると回答。継続しないと答えた企業はわずか4%だった。

 研究チームは、従業員の健康と幸福度が全体的に改善され、心身の健康や運動時間、自身の生活と仕事への満足度が「著しく」向上したと指摘。ストレス、燃え尽き症候群、疲労度も低下し、睡眠不足を訴える割合も減少したとしている。

 研究を主導したボストン・カレッジのジュリエット・ショアー(Juliet Schor)教授は週4日労働制について、「職場の規模は違っても、ほぼ同じ結果が出ており、さまざまな組織に有効だ」と述べている。

 映像はロンドンで21日撮影。(c)AFP/Roland JACKSON