【2月21日 AFP】女子テニスのビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)は20日、女子テニス協会(WTA)が中国での大会をすべて中止してここ数年のWTAファイナルズ(WTA Finals)が不安定な状況になっていることを受け、同大会が「ふさわしい」開催地を見つけることを望んでいると語った。

 シングルスのトップ選手8人とダブルスのトップペア8組が出場するシーズン最終戦は、中国南部の深セン(Shenzhen)市で2019年から10年にわたって毎年開催される予定となっていた。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)に加え、彭帥(Peng Shuai)選手が消息不明となってWTAが中国での大会運営を中止する事態に発展したこともあり、19年を最後にWTAファイナルズは同地で開催されていない。

 20年大会がコロナで開催中止となった後、21年大会はメキシコ・グアダラハラ(Guadalajara)、22年大会は米テキサス州フォートワース(Fort Worth)で行われた。

 元世界ランク1位のアザレンカは、ツアーの旗艦イベントのマーケティングをより良いものにすべく、今年の大会開催地について早く発表するように求めると、「ファイナルズにふさわしい何かが必要だ」と訴え、「ここ数年は発表が突然で、マーケティングの時間もない。私の意見としては過小評価されていると思う」と続けた。

 フォートワース大会は開催まで2か月を切った昨年9月下旬に開催が発表され、観客の数はまばらだった。

 アザレンカは、グアダラハラ大会では「現実とは思えないほど素晴らしい」観衆を集めたと振り返り、今後この権威ある大会が開催される場合は、同じような歓迎を受けるべきだと考えている。

「現時点で決まった場所はない。中国の話がまた出ているけれど、決定的なものは何もない」

 また、今シーズンはWTA創設50周年にあたるが、アザレンカは一部の「古い世代の人々」がテニス界を抑え込んでいるように思えると述べ、ツアーの進化の必要性を説いた。(c)AFP