【2月20日 CGTN Japanese】中国南東部の広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)で19日午前に開かれたマラソン大会で、ある親子の姿が注目を集めました。東部の浙江省(Zhejiang)出身の羅書堅(Luo Shujian)さんは息子の小柏(シャオボー)さんが乗る三輪カートを押し、1時間59分でハーフマラソンを完走しました。

 小柏さんは今年13歳ですが、知能は1歳か2歳の幼児ほどです。出生時の15分に及ぶ重度の窒息により、重度の脳損傷を受け、後に子どものてんかんで最も手当が難しいとされるレノックス・ガストー症候群と診断されました。

 2010年、羅さんは、ある父親が脳性まひの息子をカートに乗せてランニング大会に1000回以上出場した話を目にしました。それに励まされ、マラソンを走ることで息子に世界を見てもらうことにしました。2015年に初めてマラソン大会に出場して以降、親子は国内20都市以上で56の大会に出場。それぞれの都市に行くたびに、息子と観光に行き、四川省(Sichuan)成都(Chengdu)に行くとパンダを見、北京で万里の長城に登り、福建省(Fujian)アモイ(Xiamen)では海を見ました。

 現在、この親子はフルマラソン3時間28分、ハーフマラソン1時間33分の成績を持っています。今回の深センマラソンでは、ゴールの瞬間、会場にいた人たちが歓声と拍手を送り、カートに乗っていた小柏さんも興奮した様子で笑顔を見せました。羅さんは「成績はどうでもよく、小柏の喜びと楽しみこそが一番だ」と語りました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News