【2月26日 AFP】厳しい検閲や投獄の恐れもある中、ロシア・モスクワ市民は自国のウクライナ侵攻に対し、静かに反対の意を示している。

 道路標識や壁の殴り書きや排水管に張られたシールなどほとんど目立たないものの、侵攻反対のメッセージは市内のあちこちにある。

 中心部にある雪に覆われた木のベンチには、「書いて、語れ。戦争について口を閉ざしてはならない!」と言う言葉が刻まれていた。街中に「戦争反対」「抵抗」といったメッセージが書かれている。

 当局はウクライナ侵攻についての言論統制を強化している。

 地下鉄の駅の扉に貼られていた「世界平和を」というステッカーでさえ、罪に問われる可能性がある。

 アーティストのアレクサンドラ・スコチレンコ(Alexandra Skochilenko)さん(32)は昨年4月、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)のスーパーの値札を侵攻反対メッセージと差し替え、拘束された。10年以下の懲役を科される可能性がある。

 ちょっとした行為でも拘束される恐れがあることから、静かな抵抗はより抽象的になっている。

 木の枝やフェンス、街灯に結び付けられた緑のリボン。緑はウクライナ国旗の青色と黄色を混ぜた色を示しており、平和を願う隠れたメッセージとなっている。(c)AFP