【2月20日 Xinhua News】中国の鉄道車両大手、中国中車(CRRC)傘下の中車長春軌道客車(中車長客)はこのほど、独自開発した中国初となるマルチ対応型中量単線軌道(モノレール)輸送システム用の車両が完成したと明らかにした。

 この車両は登坂能力に優れ、旋回半径が小さく、環境適応性が高いなどの特長を持つ。最高時速は80キロで、車両定員は136人。柔軟な車両編成が可能で、さまざまな乗客需要に対応できるほか、車両の軽量化や低騒音化、沿線環境への影響低減を実現している。

 同社の開発担当者によると、この車両には炭素繊維複合材料のほか、駆動と制動の一体化、列車制御システムの融合、電子機器制動などの先端技術を採用。永久磁石同期電動機駆動や高周波補助変流などの省エネ技術も取り入れ、エネルギー効率をさらに向上させている。

 自動運転技術も採用し、車両の自動スリープ解除や自動スタート・ストップ、車庫への自動回送などの機能を備えている。車両を柔軟に編成することで、毎時5千人から2万人の輸送需要に対応し、観光地やさまざまな都市での多様なシーンに応用できるという。

 中車長客は車両の開発と同時に、長スパン無応力連続桁鉄道橋、軽量プレハブ橋脚、小型統合ステーションなどの新製品や新技術も開発。これらにより、ライフサイクルコストの低減やマルチ対応型中量モノレール輸送システムの開発を実現した。(c)Xinhua News/AFPBB News