【2月15日 AFP】仏高級ブランド「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」は14日、メンズウエアコレクションのクリエーティブディレクターに米ヒップホップ・アーティストのファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)氏(49)を起用したと発表した。

 2021年11月にデザイナーのヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)氏ががんで死去して以降、後任が決まっていなかった。

 ウィリアムス氏は、グラミー賞(Grammy Awards)に13回、アカデミー賞(Academy Awards)に2回ノミネートされた経験を持つ音楽界のスーパースター。長年、ファッションショーの最前列の常連としても知られてきた。

 ルイ・ヴィトンは「ウィリアムス氏は、この20年間で普遍的なカルチャーアイコンとしての地位を確立してきた」と紹介している。

 ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)会長兼最高経営責任者(CEO)は「2004年と08年にルイ・ヴィトンでコラボしたファレルを、新しいメンズクリエーティブディレクターとして迎え入れることができ、うれしく思う」「ファッションの枠を超えたクリエーティブなビジョンによって、ルイ・ヴィトンを非常にエキサイティングな新しい章に導いてくれると確信している」と述べている。

 アブロー氏の後任として、ウィリアムス氏の名前が取り沙汰されることはこれまでほとんどなかった。しかし、今回の抜てきはストリートウエアを好む若年層の顧客獲得を狙ったレーベルの最近の傾向とも合致している。

 ウィリアムス氏は、「ディーゼル(Diesel)」「シャネル(Chanel)」、「モンクレール(Moncler)」、「アディダス(Adidas)」などのブランドと提携したこともある。2016年にはジーンズブランド「ジースター ロゥ(G-Star Raw)」の共同経営者に就任。日本のアパレルメーカー「ビリオネア・ボーイズ・クラブ(Billionaire Boys Club)」も共同で設立している。

 デビューコレクションは、6月にパリのメンズファッションウィークで披露される予定。(c)AFP/Olga NEDBAEVA