【2月15日 Xinhua News】中国ではここ数年、茶葉と果物、野菜、果物・野菜のフレッシュジュース、乳製品のいずれか1種類または複数種類を原料とし、その場で加工した液体または固体混合物である新式ティードリンクがブームとなっている。中国チェーン経営協会(CCFA)新式ティードリンク委員会がこのほど発表した「2022年新式ティードリンク研究報告」によると、新式ティードリンク市場の規模は2017年の422億元(1元=約19円)から21年には1003億元に拡大した。22年の市場規模は約1040億元、店舗数は約48万6千社に上っており、23年の市場規模は1450億元に達する見込みだという。

 飲食宅配を中心とした生活関連サービスを手掛ける美団がこのほど、飲料業界向けオウンドメディアプラットフォーム「咖門」と共同で発表した「2022年ティードリンク類発展報告」によると、ティードリンクの店舗数と注文数の都市別ランキングで広州、深圳、上海、成都、重慶、仏山、南寧などが上位に入った。

 市場調査会社、艾媒諮詢(iiメディアリサーチ)のアナリストは、従来のミルクティーなどの飲料と比べ、新式ティードリンクは原料の選択や生産の流れ、ブランドの運営を高度化、刷新しており、現在の若者のニーズや美意識に合致していると分析している。

 新式ティードリンクチェーン「喜茶(HEYTEA)」の担当者は「手軽に楽しめる新式ティードリンクはリラックスと楽しさ、人付き合い、共有を求める若者たちのニーズを満たしており、一種の現代的な生活方式の担い手へと進化している」と述べた。

 インターネット・デジタル技術も新式ティードリンク企業の急成長を後押ししている。業界関係者は、オンライン決済やビッグデータ管理によって、オンラインでの注文が便利で迅速になり、販売の的確度と顧客ロイヤルティーを高めることが可能になったと指摘した。

 新式ティードリンク企業は市場拡大を進めている。「喜茶」は中国の香港、マカオ両特別行政区やシンガポールなどで出店を進めているほか、「奈雪の茶(Nayuki)」も香港やシンガポール、日本などに進出している。(c)Xinhua News/AFPBB News