兄下しての優勝「ほろ苦い」 スーパーボウル、史上初の兄弟対決
このニュースをシェア
【2月13日 AFP】12日に行われた22NFLの第57回スーパーボウル(Super Bowl LVII)を制したカンザスシティ・チーフス(Kansas City Chiefs)のトラビス・ケルシー(Travis Kelce)が、兄のジェイソン(Jason Kelce)が所属するフィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia Eagles)を下しての優勝に、「ほろ苦い」と複雑な感情を口にした。
チーフスは38-35でイーグルスとの熱戦に勝利したが、自身とチームにとってここ4シーズンで2度目のスーパーボウル制覇を果たした中で、試合後には兄のことを考えずにはいられなかった。
「ほろ苦いよ」と話したトラビスは、「みんなにはうそをついて、兄を倒す感覚を味わいたいと言っていたが、今はすごく気分が悪い」と明かした。
「いろいろな感情、情熱が渦巻いている。兄も以前言っていたが、自分で勝つのと、親友や家族が勝つのを見るのとでは別ものだ。兄のことを思っている。素晴らしいシーズンを送ってきて、この試合に懸けていた。それは絶対に間違いない」
この試合は、スーパーボウル史上初の兄弟対決として注目され、「ケルシーボウル」と銘打たれる中、母親に試合前のコイントスを任せるべきだという声まで上がっていた。
試合後、ジェイソンと長い抱擁を交わしたトラビスは、「愛しているということと、人生最高の一年にしてくれて感謝しているとだけ、伝えることができた」と話した。
一方、2017年に続くスーパーボウル制覇をあと一歩のところで逃したジェイソンは、「悔しい」と話し、「とにかく最後までやり遂げられなかった」と嘆いた。(c)AFP