【2月13日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は12日、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領と会談し、地震被害への対応を協議した。テドロス氏は会談後、反体制派支配地域の被災者に支援物資を届けるため、国境検問所を増設することに大統領は前向きだとの認識を示した。

 テドロス氏は、シリアの首都ダマスカスでアサド氏と会談。アレッポ(Aleppo)県も訪れ、被災地を視察した。

 テドロス氏はオンライン記者会見で「紛争に新型コロナウイルス、コレラ、経済情勢の悪化、そして今回の地震という複合的な危機のため、耐えがたい犠牲が生じている」と述べた。

 北西部の反体制派支配地域の状況はより深刻だ。同地では、政府の許可なしに政府支配地域からの支援を受け取ることができない。

 トルコからの唯一の支援ルートも、地震の影響で国境検問所が一時閉鎖された。9日から支援物資の輸送が再開されたが、支援をいち早く届けるため、検問所の増設を求める声が高まっている。

 テドロス氏は「アサド氏は緊急事態対応のため、国境検問所の増設を前向きに検討している」と語った。(c)AFP