【2月12日 AFP】カナダのケベックシティーでこのほど、氷で大部分が覆われた極寒の川を進むカヌーレース「Quebec Winter Carnival Ice Canoe Race」が開催された。新型コロナウイルス禍で3年ぶりの実施となる。参加者たちは雪が降る中、氷の塊や川の流れに立ち向かいながらレースに臨んだ。

 レースには50チームが参加した。コースは、セントローレンス川(St. Lawrence River)の往復3.2キロだ。

 スパイク付きのブーツを履いた参加者たちは、スタートの合図とともにカヌーを凍った川に全力で押し出す。底にワックスが塗られたカヌーに片足を入れ、もう片足で氷を蹴って前に進む。氷がシャーベット状になった場所まで到達すると、今度はボートに飛び乗りオールを使ってこぐ。

 10年前からレースに参加していると話す女性は、「氷上カヌーのW杯のようだ」と熱っぽく語った。

 今年の大会は視界の悪さに加え、氷点下20度近くまで冷え込み、厳しい環境下での開催となった。

 レースの大ベテラン、イブ・ジルベールさん(71)は「純粋に体力勝負というわけではない。氷に対してどのようにアプローチするかといった、戦略的な部分が重要になる」と話した。

 映像は2月5日撮影。(c)AFP