【2月10日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は9日の欧州連合(EU)首脳会議後、たとえウクライナの同盟諸国が戦闘機の供与を決定したとしても、「数週間以内」に送ることは不可能だとの見解を示した。

 ベルギーの首都ブリュッセルで開催されたEU首脳会議では、英仏歴訪を終えたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が演説し、ロシアの新たな攻勢を撃退するための軍事支援を呼び掛けた。

 マクロン氏らEU首脳はゼレンスキー氏を英雄として歓迎し、ウクライナが勝利するまで支援すると約束したが、戦闘機供与の要請に対しては慎重な構えだ。

 会議後マクロン氏は「あらゆる可能性を否定しないが、きょう話すことではない」と述べた。

 一方、ウクライナが「最も有用な装備を今すぐにでも」望むのは当然だとし、フランスがイタリアと共同開発した自走式の中距離地対空ミサイルシステム「マンバ(MAMBA)」や、155ミリ自走榴弾(りゅうだん)砲「カエサル(Caesar)」の供与にはすでに合意していると強調した。

 また地上戦のための大砲や弾薬の提供を強化する必要性に触れ、「今後数日間で取り組む」と約束した。(c)AFP