【2月10日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は9日、ロシアの2024年パリ五輪参加をめぐり大会のボイコットを訴えているウクライナ側に対し、五輪の「原則」に違反していると伝えた。

 バッハ会長はウクライナ五輪委員会(National Olympic Committee of Ukraine)のワジム・フトツァイト(Vadym Goutzeit)会長に宛てた書簡で、ボイコットの脅しをするのは「オリンピックムーブメントの基本やわれわれが支持する原則に反する」と主張。ロシアとベラルーシの選手の参加は「まだ具体的な形で議論されていない」とした上で、ボイコットするように他国に「圧力をかける」ウクライナの動きは「非常に遺憾」だと述べた。

 また、ウクライナ側がIOCについて「戦争と殺人、破壊を助長している」と非難したことについては、「中傷的な発言」だと指摘した。

 IOCは先月、ロシアとベラルーシの選手が中立の立場でパリ五輪に参加する「道筋」を検討していると発表した。これにウクライナ側は猛反発し、大会のボイコットを示唆。これまでに北欧や一部の東欧諸国もボイコットに参加すると表明している。(c)AFP