【2月7日 AFP】国連(UN)の特別報告者は6日、中国政府がチベット人の子ども約100万人について、家族から引き離し寄宿学校に入れ「強制的に同化」しているとの報告書を公開した。

 報告者は、教育制度を通じてチベット人を文化的・宗教的・言語的に同化させようとする中国の政策に警鐘を鳴らしている。こうした寄宿学校は増加しているという。

 報告者は共同声明で、「チベット人の子ども向け寄宿学校が近年、多数派の漢族に同化させるための大規模な強制制度として機能しており、懸念している」と述べた。こうした学校での教育内容は、漢族の文化が中心となっているという。

 チベット人の子どもはチベット語で親や祖父母とコミュニケーションを取れなくなっており、同化により徐々にアイデンティティーが侵食されているとしている。

 特別報告者は国連人権理事会(UN Human Rights Council)によって任命されるが、同理事会を代表する立場にはない。(c)AFP