【2月6日 AFP】中国外務省は6日、同国の気球を米国が追撃したことについて、米国大使館に抗議したと発表した。中国は、気球はコースを外れた民間のものだと主張しており、撃墜は両国の関係に「深刻な影響と損害」を与えるとしている。

 一方米国は、数日間にわたり米領空を飛行した気球は「偵察」用だとしている。これを受けてアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は、予定していた中国訪問を延期した。

 米政府は4日、領空での飛行は「容認しがたい主権侵害」とし、サウスカロライナ州沖で気球を撃墜したと発表。中国外務省は翌5日、米国の対応を「過剰反応」と非難した。

 中国外務省の声明によると、謝鋒(Xie Feng)外務次官は、インドネシアで昨年11月に行われた中国の習近平(Xi Jinping)国家主席とジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領の会談に言及し、会談以降続けられてきた中米関係安定化への努力に「深刻な影響と損害を与えた」と述べた。

 また、政府は「状況の推移を注意深く見守っている」とし、「対抗措置の権利を留保する」と声明で述べている。(c)AFP