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【02月05日 KOREA WAVE】米オープンAI社は、米サンフランシスコにある。米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)や起業家のサム・アルトマン氏らの主導で2015年に設立された。

発足当時は非営利団体だったが、2019年3月に研究開発資金確保のために営利機関である「オープンAI LP」を設立し、同年7月に米マイクロソフト(MS)から10億ドルの投資を誘致した。最近、追加の投資誘致も検討中だという。MSを主要投資家とするオープンAIの企業価値は200億ドルと推定される。

2020年6月には自然言語処理AIモデル「GPT-3」ベータバージョンを公開した。GPT-3はテキスト生成、翻訳、要約のような文書作業を中心とするAI自然言語処理モデルだ。

公開当時、人間が作成したのと区別がつかないほど完成度の高い文章を作り上げていた。だが、オープンAI社の共同設立者であるサム・アルトマン氏は「GPT-3はまだ初期段階に過ぎず、依然として弱点がある。時には愚かなミスを犯す」と評した。

これを受け、オープンAIは昨年12月、GPT-3を凌駕するGPT-3.5モデルのチャットGPTを公開した。GPT-3は入力値と出力値を連結する一種の規則であるパラメーター1750億個で学習する。これは人間の脳のニューロン数より多いという。オープンAIは、従来のGPT-3を改良したチャットGPTを公開したのに続き、早ければ今年、パラメータを1兆個以上に拡大したGPT-4を公開するとみられる。

◇グーグルとMS「対話型AI検索」競争

グーグルもこれに対抗してAIチャットボットサービスを準備している。最近、米ネットメディアCNETなどの報道によると、英ディープマインド社の最高経営責任者(CEO)兼共同創業者であるデミス・ハサビス氏は今年、AIチャットボットの発売を検討中だという。同社が昨年9月に開発した「スパロー」のことだ。

スパローはユーザーが特定情報を要求すれば、グーグル検索によってウェブサイトを探し、リンクと情報を提供する。これは情報源を提供しないチャットGPTとは差別化される。また、有害で偏向した回答を出す危険を減らす機能も含まれているという。

MSも自社検索エンジン「ビング」にGPTを導入すると発表した。2018年、世界最大のオープンソースコード共有プラットフォーム「ギットハブ」を買収したMSは、オープンAIとの協力でGPTを事業化し、20年間グーグルに押されてきた検索エンジン市場での反転を狙う。これに先立ってMSは自社のクラウドコンピューティングプラットフォーム「アジュール」を通じてチャットGPTとイメージ生成プログラムであるDALL-Eにより多くの顧客がアプローチできるようにすると明らかにした。

MSのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は最近、世界経済フォーラム(WEF)年次総会のある催しで、次のように語った。

「MSはオープンAIが開発した製品の商業化のために速やかに動く。すべてのMS製品が同じAI機能を備えて完全に変化するだろう。チャットGPTのような新たなツールが人間の生産性向上に必要だ。経済成長を促し、低所得者の賃金を引き上げるだろう。知識労働に従事する従業員は“自身の仕事を奪われる”と考えずに、新たなツールを積極的に受け入れるべきだ」

(つづく)

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