ソウルの「1坪部屋」に住む人たち…それぞれの事情 (上)
発信地:韓国
[
韓国・北朝鮮
]
このニュースをシェア
【02月03日 KOREA WAVE】ソウルの低所得者層が集まる龍山区(ヨンサング)東子洞(トンジャドン)には木造賃貸住宅がひしめく。市によると、昨年9月時点で、1170の小部屋に861人が住んでいるという。「小部屋」といっても、1坪を少し超える空間だ。そこに服や炊飯器、机などを置くと、横になることができない。
最近、インターネット上で「小部屋住民の冬の過ごし方」という記事がアップされた。そこに、次のようなコメントが記されていた。「65歳にもなって、なぜあんな暮らしをしているのか。田舎なら、仕事はたくさんあるのに」
ソウルでは、小部屋の居住者に向けられる視線は冷ややかだ。
なぜ彼らは小部屋に住み続けるのか。先月27、30両日、MONEYTODAYの取材チームが東子洞を訪れた。
◇「仕事で大きな借金」
861人のうち、461人が国から生活保護などを受ける基礎生活保障受給者だ。小部屋の居住民のほとんどが受給者で、仕事はしていなかった。
取材に応じてくれたキムさんは(69)は、東子洞の小部屋で18年間暮らしているという。
慶尚北道(キョンサンプクド)尚州(サンジュ)で生まれ、釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、大田(テジョン)、水原(スウォン)を転々とした。「やれることは何でもやった」という。
仕事を探してソウルにたどり着いた。仕事で大きな借金を抱え込み、東子洞に転がり込んできた。
それでも2019年まで、郊外の京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)の職場に通い、働いた。だが心臓に持病を抱えるようになり、仕事ができなくなった。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News