【2月3日 AFP】日本で回転ずし店での迷惑行為を撮影した動画の投稿が相次いでいる。SNSで炎上したほか、店舗の改装、株価の下落、法的措置にまで至っており、社会に波紋が広がっている。

 こうした動画の投稿は、日本のSNSやメディアで「すしテロ」と呼ばれている。

 ツイッター(Twitter)では、大手回転ずしチェーン「スシロー(Sushiro)」の岐阜県内の店舗で撮影された動画が拡散し、これまでに4000万回近く再生された。動画に登場する10代とみられる男性客は、共用のしょうゆボトルや湯飲みをなめ回して元の位置に戻したり、指をなめてからレーン上のすしを触ったりしていた。

 これを見たツイッターユーザーは「気持ち悪い」「もう回転ずしに行けない」などと投稿。これを受け先月31日、スシローの株価は急落した。

 スシローは、迷惑行為をした本人とその保護者から謝罪があったが受け入れを拒否し、警察に被害届を提出したと発表した。「刑事と民事の両面から厳正に対処していく」としている。

 問題の起きた店舗では、すべての湯飲みの洗浄としょうゆボトルの入れ替えを実施。さらに周辺店舗では、食器や調味料を店側で管理して客にテーブルまで運ばさせるほか、全国の店舗で消毒済み食器の要望を受け付けるつもりだという。

 時事通信(Jiji Press)によると、同様の動画を拡散された「はま寿司(Hama-sushi)」と「くら寿司(Kura Sushi)」も法的措置を取る予定。くら寿司はレーン上に監視カメラの設置も計画している。

 一方、ツイッターでは「#スシローを救いたい」のハッシュタグで、被害を受けたスシローに対する応援ツイートも投稿されている。

 タレントの手越祐也(Yuya Tegoshi )さんはずっと前から行きたいと思っていたとして、「今こんな最悪な事になってるから今度こそ行こー!!」とツイートした。

 スシローの公式ツイッターは新居耕平(Kohei Nii)社長名で、たくさんの応援の声に「涙がでるぐらい感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントしている。(c)AFP