【2月3日 Xinhua News】中国最北端の黒竜江省(Heilongjiang)はここ数年、氷雪経済の発展を大いに推進し、ウインタースポーツ用品製造や寒冷地での自動車走行テストなどの産業に幅広い可能性をもたらしている。

 ハルビン氷雪大世界パークは夜になると、色とりどりの光と人々の熱気に包まれる。スタッフによると、熟練の職人が15万立方メートルの氷や雪を使用し、81万平方メートルの園内に100カ所余りの景観スポットをつくり上げた。

 スポーツ用品を製造する黒竜江勁道氷雪科技の工場は冬の間、多忙を極める。同社の担当者、李佳璇(Li Jiaxuan)さんは「そり、氷上カート、アイスホッケーのスティックなどは市場で人気が高く、生産を強化している」と語った。

 ロシアとの国境に位置する黒河市(Heihe)では、最低気温が氷点下40度になることもある。中国の自動車メーカー、吉利汽車でテストエンジニアを務める王波濤(Wang Botao)さんは、市内の試験場で車を運転していた。

 王さんは「寒冷地テストのために黒河に来るのは今年で3回目になる。多様な地形と寒く乾燥した気候、自動車メーカーに質の高いサービスを提供できることが、黒河をテストの場に選ぶ理由だ」と語った。

 同市には寒冷地テストを手掛ける企業8社が進出し、試験拠点16カ所、メーカー専属拠点24カ所が開設されている。テストシーズンには通常、国内外の自動車メーカー約170社、車両4千台以上、関係者7千人余りが市内に入る。

 氷雪資源が豊富でウインタースポーツが盛んな省として、黒竜江省は「ポスト冬季五輪」時代のチャンスをつかみ、氷雪経済の拡大と強化、高度化に取り組んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News