【2月2日 AFP】米国とフィリピンは2日、同国内での「戦略的分野」での協力を強化し、米軍が利用できる基地を4か所追加することで合意した。ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官のフィリピン訪問に合わせて発表された。

 米国防総省と比国防省は声明で「防衛協力強化協定(EDCA)の完全な実施」を目指し、協力を加速させることで一致したとしている。米軍はEDCAに基づき、フィリピン国内で少なくとも9か所の基地を使用できるようになる。

 新たな4か所の場所は明らかにされていないが、台湾に最も近いルソン(Luzon)島に新設される基地が中心となると報じられている。また1か所は、係争海域となっている南シナ海(South China Sea)の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)に面した西部パラワン(Palawan)島に設置される見通し。

 ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)前大統領は中国に接近する一方、EDCAを中断するなど米国とは距離を置いていた。それに対し、後任のフェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)大統領は、米国との関係立て直しに意欲を示している。(c)AFP