欧米の制裁、災い転じて福となす ベラルーシ大統領
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【2月1日 AFP】ジンバブエを訪問しているベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1月31日、西側諸国に科された制裁のおかげで両国の距離が縮まったと述べ、ジンバブエが「必要とするものすべて」を支援すると約束した。
ルカシェンコ氏は会見で「ベラルーシとジンバブエへの制裁は、害悪だけでなく恩恵ももたらした。制裁を受けていなければ、ジンバブエは今も欧米と貿易を続け、天然資源を売っていたかもしれない」「しかし、今は制裁のおかげで、ジンバブエはベラルーシと貿易している。わが国もジンバブエと取引できるのを喜んでいる」と主張した。
さらに「私たちがアフリカに来るのは、平和と科学技術をもたらすためで、破壊のためではない」とし、「あなた方が必要とするすべて」を支援すると約束した。
ベラルーシは、農業の機械化を目指すジンバブエに6600万ドル(約86億円)規模の支援の一環として、トラクターとハーベスター(収穫機)数百台を提供している。
ルカシェンコ氏とジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領は、共に汚職や人権侵害が疑われ孤立しており、経済・政治の両面で関係強化を図っている。
世界各地の調査報道機関が加わる「組織犯罪・汚職報道プロジェクト(OCCRP)」は2021年、ルカシェンコ氏一族とジンバブエの金採掘ベンチャー企業とのつながりを指摘している。(c)AFP