【2月1日 AFP】国際環境NGOグリーンピース(Greenpeace)のメンバーは1月31日、大西洋を航行中の英石油大手シェル(Shell)がチャーターした船に乗り込んで占拠し、同社に対して化石燃料の掘削を中止し、気候危機を招いた代償を支払うよう要求した。

 グリーンピースによれば、メンバー4人がスペイン領カナリア諸島(Canary Islands)北方で乗り込んだ船「ホワイト・マーリン(White Marlin)」は、北海(North Sea)の英スコットランド・シェトランド諸島(Shetland Islands)に近いペンギン(Penguins)油田まで石油プラットフォームを移送中だった。

 グリーンピースは「この平和的な抗議行動は、シェルをはじめとする化石燃料業界が引き起こした世界的な気候変動を浮き彫りにするためのものだ」と主張した。メンバーは数日分の物資を持って船にとどまり、石油プラットフォームを「占拠」しているという。

 グリーンピース東南アジアのイェブ・サノ(Yeb Sano)事務局長は「シェルは掘削を中止し、代償を支払わなければならない」として、「シェルの化石燃料採掘は世界中で死と破壊、強制移住を引き起こし、気候危機に対して最も責任を負うべきでない人々が最も大きな影響を受けている」「われわれは、気候正義を勝ち取るまで立ち止まらない。汚染者に代償を支払わせる」と訴えた。(c)AFP