今月26日、ソウル市麻浦区(マポグ)の除雪前進基地で塩化カルシウムや天日塩などの除雪剤を移す作業をする関係者(c)news1
今月26日、ソウル市麻浦区(マポグ)の除雪前進基地で塩化カルシウムや天日塩などの除雪剤を移す作業をする関係者(c)news1

【01月31日 KOREA WAVE】韓国で大雪と寒波が重なり、アイスバーンによる事故が相次ぐなか、除雪剤の一つである塩化カルシウムへの懸念が高まっている。塩化カルシウムは中国輸入依存度が99%を超えるため、中国が「自国での使用」を理由に輸出を制限すれば、韓国への打撃は避けられない。

行政安全省などによると、今月の塩化カルシウム輸入価格は1トン当たり30万~40万ウォン台。最高価格は46万ウォンに達した。2021年8月には平均18万ウォンだった輸入価格が1年6カ月で2倍以上となった。

ここ数年間、異常気象が続き、除雪に必要な塩化カルシウムの需要は大幅に増えたのに供給量が追いつかないためだ。塩化カルシウム工場の稼動に必要な石炭などエネルギー供給の支障も価格急騰を煽った。

中国の塩化カルシウム生産工場の稼働率低下も需給不安定が発生した主な原因の一つだ。韓国は塩化カルシウムの99.5%ほどを中国から輸入している。価格競争力を理由に国内では生産されていない。中国輸入依存度が高く、国内生産のない品目という点が尿素水と同じだ。

2021年末から昨年初めまで続いた尿素水問題では、中国が石炭需給に関連して尿素水生産量が減ると、輸出制限措置を下したことで発生した。

塩化カルシウム需給不安定も似たような様相を見せており、中国が韓国の輸出物量に制限を置く可能性も排除できない。この場合、中国の輸入に絶対的に依存する韓国が直撃弾を受けることになる。

このため、塩化カルシウムの中国輸入依存度を減らし、購買先を多角化する方式で「資源兵器化」に備えるべきだという指摘が出ている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News