【2月23日 AFP】Web3.0(ウェブスリー)とはその名が示す通り、インターネットにおける二つの前段階に続く新たなステージである。

 ネットが普及した1990年代のWeb1.0は、ユーザーが閲覧可能な分散化した静的ウェブページの集まりだった。

 続く2000年代初頭からのWeb2.0でソーシャルメディア、Eコマース、ブログが登場し、ユーザーが独自のマルチメディアコンテンツを制作してシェアすることを可能にした。

 Web3.0はブロックチェーンを利用した暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(Ethereum)の共同創設者、ギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏が提唱したとされる概念だ。ウッド氏は2014年、ソーシャルメディアプラットフォームの仲介を必要とせずに自分のデータをユーザーがコントロールできる分散型インターネットという考えを着想した。

 Web3.0に欠かせないオープンソース技術であるブロックチェーンの仕組みでは、公開で共有される膨大な取引の記録にタイムスタンプが付与され、非中央集権的で改ざんが極めて困難とされている。

 暗号資産やNFT(非代替性トークン)はブロックチェーンによって生まれた。NFTは物の真正性を保証する複製不可能なデジタル証明書で、実体のある物かバーチャルな物かにかかわらずその価値を付与する。

 しかし、Web3.0はメタバースとは直接関係がない。メタバースはブロックチェーンを利用してはいるものの、拡張バーチャルリアリティーで物理的世界を広げることを目指すもう一つのデジタル世界のことだ。

 Web3.0によってユーザーが自らの個人データや制作物、消費するものをインターネット上で所有・管理できるようになると期待する声がある一方、イーロン・マスク(Elon Musk)氏ら批判的な人たちからは、Web3.0はまだはっきりしない概念で、実在するものというよりマーケティングに近いという指摘もある。(c)AFP