【1月29日 AFP】サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のレフェリーに選ばれたルワンダの女性審判サリマ・ムカンサンガ(Salima Mukansanga)氏をスタジアムで侮辱したとして、同国で6人が逮捕された。ルワンダ当局が28日に発表した。

 ムカンサンガ氏は、カタール大会で男子のW杯を初めて担当する女性審判の一人となり歴史を作ったが、20日に首都キガリの南にあるニャマタ(Nyamata)で行われたガソギ・ユナイテッド(Gasogi United)対SCキヨブ(S.C. Kiyovu Sports)の試合では、キヨブのファンから繰り返し侮辱的な言葉を浴びせられた。

 ルワンダ捜査局は、男女3人ずつを26日に逮捕したと発表。「逮捕者は公共の場での侮辱発言と差別行為により捜査されている」と明かし、「検察当局へ事件記録を提出する準備を進めており、今後も捜査は続けていく。また他に今回の犯罪に関わった者の捜索も引き続き行っていく」と続けた。

 ルワンダサッカー連盟(FERWAFA)も今週この一件について調査を開始し、侮辱した人間の名前を公表すると明言している。

 ルワンダの刑法では、侮辱罪には禁錮2〜6月と罰金500〜3000ドル(約6万5000〜40万円)が科される。差別で有罪となれば禁錮5〜7年が科される可能性がある。

 ムカンサンガ氏はW杯カタール大会の審判36人のうち、3人の女性主審の一人に選ばれた。同氏が実際に主審を担当することはなかったが、女性審判が男子のW杯に招集されるのは初めての出来事だった。(c)AFP