【1月27日 AFP】英イングランドのチェスター動物園(Chester Zoo)でこのほど、昨年7月に生まれた絶滅危惧種のセスジキノボリカンガルーの赤ちゃんが、初めて母親の袋から頭を出したところが撮影された。

 セスジキノボリカンガルーはパプアニューギニアの熱帯雨林の山間部に生息し、木の上で生活する。一般的に知られるオーストラリアのカンガルーよりもずっと小型だ。

 密猟や生息地の破壊によって、過去30年間で個体数は半分以下に減少した。

 生まれたばかりのキノボリカンガルーはゼリービーンズほどの大きさで、極めて未熟な状態。母親の袋に入ってから後脚や毛が発達し、「6か月ほどで目が開き、袋から顔を出すようになる」という。

 飼育員らは、数週間ごとに母親の袋に特製の内視鏡を慎重に差し込み、赤ちゃんの成長を記録してきた。

 チェスター動物園の赤ちゃんは、数日または数週間のうちに袋から出て、はねたり木登りをしたりできるようになるという。

 名前はまだないが、雄だとみられる。(c)AFP