【1月28日 AFP】女子テニスの名選手であるビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)氏が、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)に対し、「人生はあまりにも短い」として、ロシア人選手とベラルーシ人選手への出場禁止処分を解除するよう呼び掛けた。

 ウクライナ侵攻をめぐり、両国の選手は昨年のウインブルドンでプレーを禁じられた。これを受けて大会がランキングポイントの対象外となった中で、主催者のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は、今年も同様の措置を取るかどうか検討している。

 しかし、キング氏は処分を取り下げるようAELTCに要請。現在開催中の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)の会場で報道陣に対し、「他の四大大会(グランドスラム)と同じ方針を維持するべきだ。人生はあまりにも短い」とし、「選手たちは賞金を獲得する権利があると思う。とにかく、プレーさせて稼がせてあげてほしい」と訴えた。

 今年の全豪オープンでは、ロシアとベラルーシの選手は中立旗の下、独立した立場でプレーしている。ベラルーシ出身のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)はベスト4まで勝ち進み、同胞のアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)は決勝進出を果たした。

 一方、決勝でサバレンカと激突するエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)は、昨年のウインブルドンで優勝したにもかかわらず、ランキングポイントが獲得できずに今大会では第22シードにとどまっている。

 キング氏は「ランキングポイントのことも同じ。選手たちは獲得する必要がある。ルバキナは第22シードだけれど、それはウィンブルドンで勝っても(上位シードを)獲得できなかったから」と述べた。(c)AFP