【1月26日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は25日、兵士の命令拒否や脱走の罰則を強化する法案に署名した。

 ウクライナ議会のウェブサイトに公開された改正法によると、司令官に対する脅し、戦場からの逃亡、飲酒なども対象とされている。有罪とされた場合、裁判所が減刑したり、執行猶予を与えたりするのも禁止される。

 脱走した場合には12年以下、命令拒否や戦闘拒否の場合は10年以下、上官に対する脅迫は7年以下の禁錮刑がそれぞれ科される可能性がある。

 法案は昨年12月に議会で可決された。人権活動家や一部団体は、ゼレンスキー氏に署名しないよう呼び掛けていた。大統領府のウェブサイトで同月公開された法案に反対する嘆願書には、3万5000筆近くが集まった。

 ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valeriy Zaluzhny)総司令官は先に、こうした問題に対処するよう軍内部から要請があったと指摘。「戦時中は迅速で効果的な解決策が必要だ」とし、罰則強化を擁護していた。

 ザルジニー氏はテレグラム(Telegram)に「軍は規律に基づいている。法律に穴があり(そうした規律が)順守されないのであれば、損失の拡大につながる」と説明した。(c)AFP