【1月24日 AFP】ウクライナで一連の汚職疑惑が浮上し、大きな波紋が広がっている。24日には、複数の政府高官や州知事の辞任が発表された。

 辞任が発表されたのは、国防次官や大統領府副長官、副検事総長ら。さらに、ドニプロペトロウシク(Dnipropetrovsk)、ザポリージャ(Zaporizhzhia)、ヘルソン(Kherson)など5州の知事も退任するという。

 国防省次官をめぐっては、食料調達で不自然な高額契約があったとの疑惑が取り沙汰されていた。同省は疑惑について「事実無根」と主張した一方で、次官の辞任により「社会と国際パートナーの信頼を維持できる」との見方を示した。

 また副検事総長については、今冬スペインで休暇を過ごし、ウクライナの実業家が所有する車を使っていたとの報道が出ていた。ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は23日、当局者の公務以外の目的での海外渡航を禁止すると発表した。

 これに先立ち、インフラ省次官も横領容疑で拘束され、解任されている。

 ウクライナには汚職がまん延していた過去があり、撲滅に向けた取り組みが進められていたものの、ロシアによる侵攻でその努力が阻害されている。(c)AFP