【1月20日 AFP】米俳優アレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)さん(64)が主演映画の撮影中に小道具の銃を誤射し、撮影監督が死亡した事故で、検察当局は19日、ボールドウィンさんを過失致死罪で訴追する方針を発表した。

 事故は2021年10月、ニューメキシコ州で行われていた低予算の西部劇映画『ラスト(Rust、原題)』の撮影中に発生。撮影監督のハリーナ・ハッチンス(Halyna Hutchins)さんが死亡し、ジョエル・ソウザ(Joel Souza)監督が負傷した。

 同州第1裁判管轄区のメアリー・カーマックオルツイース(Mary Carmack-Altwies)検事は、ボールドウィンさんに加え、武器担当責任者のハンナ・グティエレスリード(Hannah Gutierrez-Reed)さんも過失致死罪で訴追すると発表。2人は裁判で有罪となれば、最高で禁錮1年6月と5000ドル(約65万円)の罰金が科される。ただ、銃器が関わっていたことが考慮されれば、量刑が5年に加重される可能性もある。

 ボールドウィンさんは、スタッフから銃を渡された際、実弾は入っていないと伝えられていたと繰り返し主張してきた。代理人弁護士は「銃に実弾が込められていたと考えるべき理由はなかった」として、法廷で争う意向を示している。

 カーマックオルツイース検事によると、ボールドウィンさんに銃を渡したデイブ・ホールズ(Dave Halls)助監督は司法取引に応じ、殺傷力のある武器使用での過失を認め、執行猶予付き禁錮刑と6か月の保護観察処分を言い渡される見通し。(c)AFP/Huw GRIFFITH