【1月19日 AFP】サッカー元イタリア代表のディノ・バッジョ(Dino Baggio)氏(51)は、ジャンルカ・ヴィアッリ(Gianluca Vialli)氏とシニシャ・ミハイロビッチ(Sinisa Mihajlovic)氏が相次いで亡くなったことを受け、同世代の選手たちに投与された物質について調査を求めている。

 イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)やパルマ(Parma AC、現パルマ<Parma Calcio>)、ラツィオ(SS Lazio)でMFとして活躍したバッジョ氏は、18日付の伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に掲載されたインタビューの中で、1990年代にサッカー選手に投与された合法サプリメントの影響を懸念していると述べた。

 また17日のテレビインタビューで、90年代に選手がドーピングさせられたと語ったと大きく報じられたことについては否定し、反ドーピング規制について話した際の表現がまずかったと釈明した。

「チームドクターがわれわれに禁止薬物を投与することはできない。3、4日おきに検査を受けていた。そうではなくて、自分たちが摂取していたサプリメントが、長期的にみて体に問題を引き起こす可能性があるか否かを科学者たちに教えてもらいたいだけだ」

 元伊代表FWのヴィアッリ氏と元旧ユーゴスラビア代表DFのミハイロビッチがこの数週間のうちに亡くなったことを受けて発言したバッジョ氏は、自身の述べた物質は「今日は薬局で売られている」もので、単に選手の肉体的な回復を手助けするものだったと明かした。

 ヴィアッリ氏は今月初めに膵臓(すいぞう)がんのため58歳で死去。ミハイロビッチ氏は昨年12月に白血病のため53歳で亡くなった。

「私の推論は、いつも友人を思い、私を助けてくれたヴィアッリ、そしてミハイロビッチや私と同様に1990年代にプレーした選手たちの死に対する痛みからくるものだ」

「われわれの元を去った人があまりにも多い。だからこそ、その時期に摂取された医薬品を調査する必要があると思う。何もないかもしれないし、何か見つかるかもしれない」 (c)AFP