【1月19日 AFP】ノルウェーの文化史博物館(Museum of Cultural History)は17日、約2000年前にルーン文字が刻まれた石碑を発見したと発表した。世界最古だという。

 石碑は約30センチ四方の大きさで、文字は茶色い砂岩に彫られている。2021年にオスロの北西に位置するティリフィヨルデン(Tyrifjorden)で、古代墓地の発掘中に見つかった。

 石碑の隣の墓地で見つかった骨や木片の炭素測定から、西暦およそ1~250年の間に刻まれたものだと示唆された。

 ルーン文字は、スカンディナビア(Scandinavia)半島最古のアルファベットとして知られる。

 博物館は発見について、イエス・キリスト(Jesus Christ)の時代までさかのぼる可能性があり、古代のルーン文字や碑文、その歴史を研究する「ルーン学者にとっての夢」が実現したとコメントした。

 ルーン学者のクリステル・ツィルマー(Kristel Zilmer)氏は、ノルウェー通信(NTB)に対し「ノルウェーやスウェーデンで発見された石碑から、最古のものは西暦300年か400年に彫られたと考えられていた。しかし、これまで考えられていたよりも古いルーン石碑が存在することが分かった」と語った。

 ルーン石碑の起源については、ほぼ謎に包まれたままだ。

 今回発見された石碑のルーン文字をラテン語のアルファベットに置き換えてみると、未知の単語「idiberug」となった。墓地に埋葬されている人物のことを指している可能性もある。

 石碑は、文化史博物館で21日から2月26日まで展示される。

 映像は1月18日撮影・一部提供。(c)AFP