【1月20日 People’s Daily】スマート倉庫では、多くの物流ロボットが堅密に連携しあって作業をこなしている。スクリーンには1000輌以上の貨物車の運行業況が随時更新され、一目で分かるようになっている。

 近年、新世代の情報技術が発達し、「インターネット+物流」は特色あるスマート物流の構築を加速させている。統計によれば、2020年の中国におけるスマート物流市場規模は全体で356億元(約6790億円)であったが、2022年10月には1280億5000万元(約2兆4421億円)に達し、年平均成長率は70%を超えている。

 物流のデジタル化に伴い、現代の「倉庫保存」は物流のサイクルにおける経由地店と言うだけでなく、さらに精緻なサービスを提供することができる重要な結節点であり、スマート倉庫システムはその中でも重要な役割を演じるものである。

 浙江省(Zhejiang)義烏市(Yiwu)の京東物流「アジア1号」スマート産業パークの倉庫では、スマート運送ロボット100台あまりが自在に動き、QRコードなどを利用した操作で、貨物が作業員のもとに運ばれてくる。「人が荷物を探す情況から荷物のほうが人を探すようになって、倉庫はますます『賢く』なっています」と、同倉庫の責任者は語る。この倉庫では1時間に1500件の貨物運搬を処理でき、従来のやり方より効率が3倍向上した。同産業パークでの1日あたり平均処理件数はピーク値で7万件を越える。

 貨物輸送にもリソースの調整再編が行われており、改善が続いている。江蘇鎮江惠竜易通国際物流会社では独自のプラットフォームを創設し、商品を買ったユーザーが最速で最短距離にいる車を見つけられる仕組みを作った。また同社では自主研究開発した衛星測位観測プラットフォームを用い、輸送車がいつ出発したか、どこを出発してどこに向かっているかなどの全ルートをオンラインで提示できるようにした。

 配送の段階においては、自動化されたスマート設備が多く普及してきており、非接触サービスが配送の「標準」となりつつある。今年10月、京東物流は北京市順義区(Shunyi)の自動運転パイロット地域で、6輌の配送車両を用いた無人配送サービスのテスト運用を始めた。自分で信号を識別し、歩行者を避け、右側通行を保ち、大小の貨物を積んだスマート配送車は順調に運行された。スマート配送車には最大200キロを積むことができ、100キロメートルを走行し、1日平均200件以上の荷物を配送することができる。遠くの地区に対しては、配達作業員が配送ステーションに戻る必要がなくなり、当該地区に来たスマート無人配送車から荷物を受け取って、それぞれの家に送り届けることが可能になった。

 京東グループ(JD.com)副総裁、京東物流の技術責任者である何田(He Tian)氏の分析によれば、2025年までにスマート物流は全くの新時代に入り、全域で人工知能技術をフルに活用した、高効率かつ自動化された物流が実現するだろうとのことである。(c)People’s Daily/AFPBB News