【1月19日 People’s Daily】少し前に、「中国の伝統的製茶技術とその関連習俗」が世界遺産登録に成功した。これにより、中国は国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)無形文化遺産のリストに43件登録され、世界一となった。

 紹介によると、「中国の伝統的製茶技術とその関連習俗」は、茶園管理、茶摘み、手作業による製茶、そしてお茶の飲用と共有に関する知識、技術、実践が集まったもので、15省(自治区、市)の44の国家級無形文化遺産代表プロジェクトにかかわっている。緑茶、紅茶、ウーロン茶、白茶、黒茶、黄茶、再加工茶の伝統製茶技術やその関連習俗が網羅されているという。

 お茶のあり方は、中国と世界の付き合い方を反映し、また現代人にインスピレーションを与えるものでもある。「中国の伝統的製茶技術とその関連習俗」の世界遺産登録の成功は、茶文化の保護・継承を後押し、中国の無形文化遺産保護の成果をよりよく示すことによって、より多くの人々が茶を知り、愛し、お茶の香りと魅力を楽しみ、共により良い生活を送るきっかけとなるだろう。

 無形文化遺産の魅力はその長い歴史にあり、その継承と革新に活力がある。中国の世界遺産登録の成果は実り多いものだが、注目すべきは、その数の増加や種類の多様化、世界文化の多様性に「中国色」でもって貢献したことだけでなく、承諾したことを実践することにより、世界の無形文化遺産保護に「中国案」で貢献してきたことだ。「中国の伝統的製茶技術とその関連習俗」を例にあげると、このプロジェクトをより活性化させるために、関連コミュニティーやグループ、個人が保護作業チームを立ち上げ、保護・継承に関するトレーニングコースを開催し、探究学習基地を作り、より多くの人々が茶文化の継承者となる機会を持てるようにした。

 近年、「無形文化遺産ブーム」が広く注目されている。デジタルやテクノロジーの支援により、関連産業の発展・高度化を促進してきた。伝統工芸がコラボレーションを行い、イノベーションを起こすことで、インスピレーションの火花が散った。無形文化遺産がモダンでおしゃれなイメージで多くの「ファンを自分のものに」した。継承者がコミュニティーやキャンパスに入り、継承方法をより多様に「開拓」した。人々のリアルで具体的な触れ合いや認識の中で、無形文化遺産はより魅力的になっていく。

「今回の世界遺産登録の成功を契機に、政府は茶業、茶文化、茶業技術の発展に一層力を注いでいくだろう」。中国農業科学院茶葉研究所の魯成銀(Lu Chengyin)研究員は、中国の優れた伝統文化を促進する重要な手段は、無形文化遺産の継承、保護、有効活用であると述べた。今後、中国は無形文化遺産の技術を活用して地域の特色ある製品を開発し、多様化する消費ニーズに対応するとともに、人々の満足感を高めていくだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News