【1月18日 People’s Daily】先日、中国は有人宇宙船「神舟15号(Shenzhou-15)」の打ち上げに成功した。これは中国宇宙ステーションの建設段階における最後のミッションとなる。

 情報筋によると、中国の宇宙ステーションは、軌道上建設の完了後、10年以上にわたる応用・開発の段階に移行するという。宇宙飛行士が軌道上に長期滞在し、より深い宇宙科学の研究や宇宙空間の探査を行う予定だ。中国の宇宙ステーションは、有人宇宙開発における協力のための重要なプラットフォームとなっている。

 中国宇宙ステーションの開放のようなプロジェクトが、すべての国連加盟国を対象とするのは史上初だという。現在では、スイス、ポーランド、ドイツ、イタリアなど17カ国、23団体からの宇宙天文学、宇宙生命科学・バイオテクノロジー、宇宙医学、宇宙物理学、新技術応用などのフロンティア科学分野をカバーする9プロジェクトが、中国宇宙ステーションでの科学実験第1陣として選ばれた。中国有人宇宙プロジェクト弁公室の季啓明(Ji Qiming)報道官によると、国際協力プロジェクトのペイロードの第一陣が2023年から順次、中国宇宙ステーションに入り、実験を行う予定だという。

 中国が自主的に建設した宇宙ステーションが、自国の利用はもちろん、全人類のためでもあると宣言したことは、協力・ウィンウィンを鮮明にし、開放性と包容性を完全に体現し、人類運命共同体の構築を促進する生き生きとした描写だ。

 未知の宇宙の探求と宇宙技術の開発は人類共通の課題であり、国際協力は宇宙開発のトレンドだ。中国宇宙ステーション利用の開放は、中国が平等・互恵、平和利用、包括的発展の原則を実践し、国際宇宙交流・協力に積極的に取り組む縮図と言えるだろう。過去10年間、中国は34の国家宇宙機関および4つの国際組織と、84の宇宙協力協定または覚書を締結し、9つの国家宇宙機関と宇宙協力大綱に調印し、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)など18の国際組織の活動に深く参画した。また、月探査機「嫦娥4号(Chang’e-4)」と火星探査機「天問1号(Tianwen-1)」をめぐり、国際科学者と共同で月と火星の探査データを分析・研究するなど密接な協力を行ってきた。中国は具体的な行動で有人宇宙飛行事業の共通の進歩と持続可能な発展を促進している。

 今後、中国宇宙ステーションが応用・開発段階に入るにつれ、中国は開放・共有の発展理念を堅持し、宇宙空間の平和利用に取り組む国や地域と共に、より多くかつ深く実用的な協力を行い、中国宇宙ステーションの科学技術成果が全人類に利益をもたらすだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News