【1月17日 AFP】インドネシア当局は16日、スラウェシ(Sulawesi)島の中国資本のニッケル製錬所で、労働条件をめぐる抗議活動が暴動に発展し、中国人とインドネシア人の従業員計2人が死亡したと発表した。

 暴動は、中国の江蘇徳龍ニッケル業(Jiangsu Delong Nickel Industry)傘下のガンバスター・ニッケル・インダストリー(GNI)の製錬所で14日午後、始まった。中スラウェシ(Central Sulawesi)州警察は死因を明らかにしていない。

 インドネシア人従業員らは、労働条件や賃金の改善を求め1日ストライキを行っていた。従業員らが敷地内に入ろうとして警備員と衝突。重機や車両に放火したという。警察によると、少なくとも71人が拘束された。

 中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は16日の定例記者会見で、自国民が殺害された事件が「法に従って適切に処理される」よう、インドネシア政府と協力すると述べた。

 ジャカルタの中国大使館にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

 暴動が発生したGNIのニッケル製錬所は2021年、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領の肝いりで開設され、年間生産量は180万トンに上る。(c)AFP