【1月17日 Xinhua News】中国では2022年、情報技術(IT)や半導体、バイオメディカルなどの「硬科技(キー&コアテクノロジー)」が引き続き人気の投資先となり、ハイエンド製造への注目度が高まった。複数の株式投資研究機関が発表したデータで明らかになった。

 起業・投資関連情報を提供する清科創業控股が発表した「2022年中国株式投資市場発展研究報告」によると、22年1~9月に最も投資を引き付けた業界は半導体・電子機器で、ベンチャー・キャピタル(VC)とプライベート・エクイティ(PE)の投資額が1800億元(1元=約19円)だった。22年に伸び率が最も高かったのは新エネルギー業界で、クリーン技術分野への投資額は前年比78・7%増となった。同社の創業者で董事長兼最高経営責任者(CEO)の倪正東(げい・せいとう)氏は、業界の分布を具体的にみると、ITや半導体、バイオメディカルなどの「硬科技」への投資熱が依然として高く、新エネルギーや新素材への注目度が大きく高まったと指摘した。

 英会計事務所大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の報告書によると、22年1~6月にPE投資熱が最も高かったのはテクノロジー業界で、投資件数がテクノロジー・メディア・通信(TMT)業界全体の81%、投資額が77%を占めた。

 中国製造業のハイエンド化やスマート化、グリーン(環境配慮)化が加速し、ハイエンド製造やスマート製造などがより多くの投資機会をもたらしており、人気分野への投資を拡大する機関が増えている。PEファンドの高瓴資本管理(ヒルハウス・キャピタル)の共同創業者、李良(り・りょう)氏は、同社の製造業向け投資は22年に全体の40%余りと最も高い割合を占めたと指摘。さまざまな業界における化学技術イノベーションの幅広い浸透、製造業など伝統的分野におけるデジタル化やスマート化転換という二つの方向性は注目に値すると述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News