【1月17日 CNS】昨年12月に厳格なコロナ対策が緩和された中国の各地で、さまざまな消費クーポンが発行されている。

「デパートで約1グラムの金商品を買いました。1グラム473元(約9081円)のところ、デパートの割引券で100元(約1919円)安くなりました」。広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の程さんはそう言って笑顔を浮かべた。

 コロナ対策の制限が緩和された翌日の12月8日から、多くの広州市民は新しい消費クーポンを入手することが「ミッション」となった。程さんは友人らと情報交換し、クーポンを手に入れるテクニックを話し合っている。

「インターネットのクーポン券が最も使いやすいですね。スーパーやレストランも割引券があるし、ガソリンの給油も割引サービスがあります。クーポン券をうまく組み合わせれば、ネットで購入するより安いですよ」

 広州市は12月8日から12月19日、総額3000万元(約5億7598万円)の消費クーポン券を発行。軽食、スーパー、電子商取引、ディナー・ホテル、デパートなどで使用でき、10元(約191円)から100元までの割引があった。

 IT都市の広東省深セン市(Shenzhen)は、主に電子機器や家庭用電化製品を対象にした補助制度を実施。市内の数百店舗で冷蔵庫、エアコン、携帯電話など6100種の商品を対象に価格の最大15%を補助する。12月26日までの期間中、1人あたり最大2000元(約3万8398円)の恩恵を受けた。

 湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)は12月8日から、総額1000万元(約1億9199万円)の家電・家具消費クーポン券を発行。クーポン券は50元(約959円)、100元、300元(約5759円)の種類があり、それぞれ500元(約9599円)、1000元(約1万9199円)、3000元(約5万7597円)以上の買い物をすると使用できる。福建省(Fujian)は2億元(約38億円)のクーポン券を発行し、消費を促進した。

 商務部によると、中国の経済成長に対する最終消費支出の寄与率は2021年で65.4%に達し、消費は経済成長の最大の原動力となっている。

 開源証券のリポートによると、2022年は自動車や家電製品などの高額消費に充てる割引が目立った。各省が発行したクーポン券や割引制度により、自動車、家電、外食産業のカバー率はそれぞれ40.5%、32.4%、25.7%に上っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News